Bluetoothイヤホンで楽器の音が遅れるのはなぜ?練習用ヘッドホンの選び方
普段使っているBluetoothイヤホンを、楽器の練習にも使いたい。ケーブルがなければ動きやすいですし、机の上もすっきりします。
ところが、鍵盤を押したり弦を弾いたりすると、音が少しあとから聞こえることがあります。ここで問題になるのが、レイテンシーと呼ばれる遅延です。
音質の評価が高いイヤホンでも、演奏時の反応まで同じように快適とは限りません。

楽器の練習では、自分の動きが基準になる
録音された音楽を聴くときは、再生が始まったあとに、自分の打鍵やピッキングと比べる場面はあまりありません。
演奏は違います。手を動かした瞬間と、耳に届く音がずれると、その待ち時間を感じやすくなります。短い音を続けるフレーズや、リズムを刻む練習では特に気になるでしょう。
「なんだか弾きにくい」ときに、練習不足だけを疑う前に、音の経路も確認してみたいところです。
Bluetoothの音声伝送には、処理の時間がある
Bluetoothでは、音声の符号化や送受信などの処理が入ります。遅延の大きさは、送る機器、受ける機器、使われる方式や設定によって変わります。
ヤマハの楽器用ヘッドホンの発表資料でも、一般的な音楽鑑賞向けBluetooth接続と、演奏のための低遅延伝送は区別されています。
大切なのは「Bluetooth対応」と書いてあるだけで、楽器の音を遅れ少なく聴けると決めないこと。伴奏を流すためのBluetooth機能と、楽器音を送る経路が別になっている製品もあります。
まずは有線で比べると、原因を絞りやすい
音の遅れを感じたら、対応するヘッドホン端子へ有線のヘッドホンを接続し、同じように演奏して比べてみましょう。接続前に音量を下げ、機器の説明書に沿って使います。
有線にすると違和感が減るなら、無線側の経路が原因の一つと考えられます。ただし、パソコンの音源や録音ソフトを使っている場合は、その処理やオーディオ設定でも遅延が生じます。
有線でも遅い場合は、イヤホンだけを買い替えるより、音源・接続機器・ソフトの順に音の通り道を確認する方が整理しやすいです。
無線で練習したいなら、楽器用の仕様を確認
無線を選ぶなら、演奏用として案内されているか、どの接続で低遅延になるか、送信機が必要かを確認します。普通のBluetooth接続と、専用送信機を使う無線接続は同じではありません。
端子の形、電子ピアノやアンプとの接続方法、周囲に音が漏れる構造かどうかも選ぶポイントです。低遅延の数字だけ見て、接続できない組み合わせを選ばないようにしたいですね。
今あるイヤホンが悪いのではなく、音楽鑑賞と演奏では得意な条件が違う。そう考えると、普段聴く用と練習用を分ける理由も見えてきます。
音楽を聴く用途の製品例は、SOUNDPEATS「Cove Pro」の紹介記事でも取り上げています。演奏用として選ぶ場合は、今回の遅延や接続方法の確認点と分けて比較してください。
参考:ヤマハ「楽器演奏用ワイヤレスヘッドホンYH-WL500」ニュースリリース・製品案内。操作や表示は機器・アプリの版によって異なる場合があります。



